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物流ドローン『SkyLift』が、中電工業の送電鉄塔工事で1.6トンの塗料運搬

物流ドローン『SkyLift』が、中電工業の送電鉄塔工事で1.6トンの塗料運搬

~過酷な工事現場、ドローン導入で労働環境改善・担い手確保へ~

「空飛ぶクルマ」(※1)および「物流ドローン」を開発する株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO  福澤知浩、以下「当社」)と、中電工業株式会社(本社:広島県広島市、代表取締役社長 石井 浩一、以下「中電工業」)は、今般、中国電力ネットワーク株式会社が保有する送電鉄塔の塗装工事において、1.6トン(送電鉄塔3基分)の塗料をドローンで運搬しました。過酷な山間部の送電鉄塔工事での労働環境改善・安全性の向上に向けて、下記にある実証実験を経て、物流ドローン『SkyLift』の導入が開始された事をお知らせいたします。

▶動画をご覧下さい

2022年7月27日(水) ホイストに吊す形態で約20kgの一斗缶を運搬している様子
左:中電工業 石井社長 右:SkyDrive 福澤CEO

実施内容
これまで、現場で物流ドローン『SkyLift』を導入するべく、中電工業と当社で飛行試験を重ねて参りました。今回、下記の通り飛行試験を実施しました。

日程 2022年7月26日(火)~8月10日(水)のうち5日間
場所 中電工業の送電鉄塔塗装工事現場
運搬物 送電鉄塔塗装工事で使用する塗料(一斗缶)
総フライト数 総フライト数:102フライト
総運搬重量:約1,600kg
日数:5日間

※フライト数や運搬重量は、天候や飛行条件・環境によって変動します。

■導入の目的
電力会社では、送電鉄塔の塗装工事の際には、工具や塗料などの資機材を小型トラック等により運搬しています。しかし、送電鉄塔の7割程度が山間部に立地していて、山間部の現場は車両の通行が難しいため、ほとんどのケースは、作業員自らが山道を複数回往復し資機材を運搬しています。中電工業が送電鉄塔塗装工事で使用する塗料物量は年間で約100,000kgにもなります。

中電工業では、当社の物流ドローン『SkyLift』を山地の送電設備メンテナンス工事に活用することで、作業員が重い荷物を背負って、道なき道を昇り降りするという過酷な労働環境の改善や、厳しい環境下での安全確保、運搬人工の削減などの効率化を実現できると考え、この度、導入いただく運びとなりました。

■『SkyLift』選定の理由
中電工業 石井社長、工事本部(塗装)花田氏より、下記の選定理由のコメントを頂きました。

1.最大30kgの資機材を運搬可能である
2.オリジナルのカーゴバッグは航空局から塗料やガソリン等の危険物輸送の飛行許可を取得している
3.導入後に機体の不具合や故障といった問題が発生するリスクを想定されるが、サブスクリプションモデルのため、故障の際は機体の交換や最新型への変更が容易である
4.カスタマーサクセスの体制が万全である
5.フェールセーフ(※2)のもと開発が行われ、安全性にも十分配慮されている設計である]

※写真撮影時のみマスクを外しております

これまでの取組み
物流ドローン『SkyLift』の実用化を目指し、中電工業と当社で電磁波の影響試験・実証実験等を重ねて参りました。実証実験:4回実施(中国電力株式会社南原研修所1回、高梁有漢線2回、新広島幹線1回)

■今後について
今後、中電工業は自社運搬を目指し、中電工業と当社と協議の上、自社運搬に向けた課題(安全性、作業性、操作性、経済性、オペレーターの適性判断)の整理と解決、物流ドローンを操縦できるオペレーターの育成を図ってまいります。

課題解決のために、具体的には以下を行う予定です。
・中電工業の自社内のオペレーター育成のため、2022年10月を目途に難易度を上げた教育プログラムを実施予定。2022年12月を目途に当社の取り決めた必要スキルを習得し、2023年度に自社運搬を本格運用
・1日あたりの運搬物量の向上
・使用頻度の向上(可能な限り導入できるようにするための体制を構築)
・トータルコストの低減(費用対効果を高める)

また、中電工業は今後、以下を目指されます。
・ 中電工業が塗装工事を施工している全国の電力会社向けに展開
・ 将来的には他社送電工事に関係する運搬も担う
・ 火力、水力発電所および電力関係以外のインフラ塗装工事においても活用
・ 自社の業務効率化だけでなく、この技術を生かした地域社会への貢献という視点で取り組みを展開

■物流ドローン『SkyLift』について
当社の開発する物流ドローン『SkyLift』は、1回の飛行で30kgの重量物の運搬が可能で、30kgの荷物を運搬すると9分程度、往復1km程度の飛行が可能です。また、着陸せずにどこでも荷下ろしできるホイスト機能があるため、山間部等の地形的に自動車やクレーン、ヘリコプターの活用が難しい場所や、災害時で道路が使用できない場合等、高低差運搬を中心とした場所やシーンで活用いただけるのが大きな特徴です。

また、『SkyLift』のサイズは全⾧1.9m×全幅1.2m×全高1.0mとコンパクトのため、利用希望の場所までワンボックスカーで簡単に運搬が可能です。操作に関しても、タッチパネルのシンプルな操作で行先を設定するだけで、自動運転で重量物を運搬できます。

尚、国内ドローンメーカーとして、日本で初めて、航空・宇宙及び防衛分野の品質マネジメントシステム「JIS Q 9100:2016」認証を取得しており(※2)、安全で品質の高い機体を開発する環境で開発を行っております。

オリジナルのカーゴバッグと組み合わせることにより、航空局から塗料やガソリン等の危険物輸送の飛行許可をいただいた実績もございます。

物流ドローン『SkyLift』の各機能については、以下の動画でご確認いただけます。

ホイスト機能

フライトプランの設定

カーゴバッグ単体性能試験
当社の開発する物流ドローン『SkyLift』

※1 空飛ぶクルマとは:明確な定義はないが、「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」が一つのイメージ。諸外国では、eVTOL(Electric Vertical Take-Off and Landing aircraft)や UAM(Urban Air Mobility)とも呼ばれ、新たなモビリティとして世界各国で機体開発の取組がなされている。モビリティ分野の新たな動きとして、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進んでおり、日本においても 2018 年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、2030 年代の本格普及に向けたロードマップ(経済産業省・国土交通省)が制定されている。

引用元:国土交通省(令和 3 年 3 月付) https://www.mlit.go.jp/common/001400794.pdf
引用元:経済産業省(令和 4 年 3 月付)https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/air_mobility/pdf/008_01_02.pdf

※2  フェールセーフとは:製品やシステムに故障やエラーが発生しても常に安全に制御する仕組みにしておくこと。

※3  「JIS Q 9100:2016」認証取得に関する当社リリース: https://skydrive2020.com/archives/7679

中電工業株式会社:https://www.chuden-kogyo.co.jp/
株式会社SkyDrive:https://skydrive2020.com/

 

■本件に関するお問い合わせ
株式会社SkyDrive
広報:https://skydrive2020.com/contact

 

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