「空飛ぶクルマ」(※1)および「物流ドローン」を開発する株式会社SkyDrive(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:福澤知浩、以下「SkyDrive」)は、航空機開発のノウハウを用いた、重量物を安全に運搬する物流ドローン「SkyLift」が2021年度グッドデザイン賞(※2)を受賞したことをお知らせいたします。
この度の受賞では、「空を介して1日700kgの運搬が可能なSkyLiftは、既存インフラとは異なる3次元移動を実現し、重労働や困難な現場での運搬における新規性の高いソリューション」と評価をいただきました。
■「SkyLift」とは
「SkyLift」は空の道を使い一度のフライトで30kgの重量物を運搬する、ワークパートナーとなるドローンです。山間部の送電線鉄塔保守の作業現場やダムや道路の建設現場では、現在も人が20-30kgの荷物を担いで運び、インフラを守っています。その運搬作業を「SkyLift」が行うことで飛躍的に労働負荷を軽減します。サブスクリプションサービスとして、2021年9月にデリバリーを開始しました。
SkyLiftの活用事例・特徴: https://skydrive2020.com/cargo-drone/
左:飛行中も地上からの目視で進行方向がわかるデザイン
右:実証実験での様子
■ グッドデザイン賞 審査員コメント
ドローンと言っても千差万別だ。軽量を競うもの、充電時間を競うもの、撮れる画像の質を競うもの。その中で、運送する重量に重きをおいたのがこのドローンだ。ヘリコプターと比較して人員の拘束がない分コストが下がるし、ドローンの中ではサイズが大きいため、安定感があり心理的負荷がかからない。山や高低差がある作業現場など、ソリューションが行き届かなかったエリアでの活用が期待される。
■ SkyDrive 代表取締役CEO 福澤知浩 コメント
この度は、このような評価をいただきありがとうございます。現場での活用がスタートしたタイミングでの受賞、大変うれしく思います。
ワークパートナーとして、人に受け入れてもらいやすいユーザビリティ設計にこだわった「SkyLift」。山間の作業にとどまらず、災害地において道が断絶した場合の物資輸送など、さまざまな場面で人の役に立ち、空の道の活用を切り拓く存在になっていって欲しいと思います。この受賞を励みに、物流ドローンのさらなる改善・普及に邁進して参ります。
■ SkyDriveデザインディレクター/デザイナー 山本卓身 コメント
空の移動の今を19世紀初めの自動車産業黎明期に重ね、まだ見ぬ100年先の未来を見据えて空の道のデザイン開発にチャレンジし続けています。そんな中、グッドデザイン賞受賞の朗報は非常に励みになります。産業としても黎明期、ノウハウの蓄積もまだ始まったのばかりの環境下で、様々なハードル、高い信頼性、安全水準、一つ一つのチャレンジをクリアした上で送り出した本機の受賞は本当に嬉しいです。
「SkyLift」は人への負担が多い運搬シーンで活躍するシェルパのように頼りになる力強い相棒をイメージしてデザインされています。これからも人の力になる空のモビリティ、皆様が見てみたくなるような空の未来をデザインしていきたいと思います。
※1 空飛ぶクルマとは:正式名称を「電動垂直離着陸型無操縦者航空機(eVTOL(electric vertical takeoff and landing))」と呼ばれ、電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸が大きな特徴。モビリティ分野の新たな動きとして、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進んでおり、日本においても2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、都市部でのタクシーサービス、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などにつながるものとして期待されている。日本では、2023年頃の事業開始、2030年の本格普及に向けたロードマップ(経済産業省・国土交通省)が制定されている。
※2 グッドデザイン賞とは:1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
http://www.g-mark.org/
■本件に関するお問い合わせ
株式会社SkyDrive
広報:https://skydrive2020.com/contact