SkyDriveロゴ

TOP > CAREER > TEAM STORIES

TEAM STORIES

チームストーリー

T.N.

カーゴドローン部 チーフエンジニア

千葉大学工学部機械工学科卒業。 大学ではドローンの開発を行い、資源エネルギー庁のドローンを使用した大型プロジェクトにも参加。卒業後は、2014年トヨタ自動車株式会社に入社し、車両運動制御や自動運転システムの開発を担当する。2015年5月にCARTIVATORに参画し、飛行制御、シミュレーションの開発を実施。 2019年より株式会社SkyDriveに参画。

※2020年8月21日インタビュー時点の情報です。

これまでにないような、 新しいドローンを作っていきたい

我々だけで「0から決められること」がやりがい

− 現在どのような業務をしていますか?
カーゴドローン部のチーフエンジアとして、カーゴドローンの開発全般と、開発マネジメント、採用まで担当してます。
メインは、開発機体の仕様決めや、開発計画、実証実験計画、開発指示の業務です。デザインから部品一つ一つまで、多くの意思決定をします。大変ですが、我々で0から決められるということには、やりがいがあります。ここが大手企業とは違うところかもしれません。
実証実験は月1回程度のペースで行なっています。

1日のスケジュールは、飛行試験を1〜2時間、メンバーの相談など個別対応や定例MTGに2〜3時間。残りの時間が自分の開発時間です。私はチーフエンジニアという立場上MTGは多い方で、特にメンバーのコミュニケーションに多くの時間を使っています。開発メンバーは、会議はほとんどなく、開発に専念してもらっています。どっぷり開発をやりたい人にはとても良い環境です。

福島の大震災後の原子力発電所で調査用ドローンシステムの開発も

− ドローンの技術的な経験はありますか?
はい。大学・大学院時代にドローン開発の経験があります。

1つ目は、ドローンの誘導制御の研究をしており、ドローンを複数台全て自動で運用するための運行管理システムの開発を行なっていて、そのためのドローンの開発や、バッテリーの自動交換システムの開発をやっていました。
具体的な例でいうと、「あるエリアをドローン4機で24時間監視する。ドローンは充電も自分で行うということを含めて4機で24時間どのように監視するか?」といったことですね。

2つ目は、資源エネルギー庁の「平成25年度発電用原子炉等廃炉・安全技術基盤整備事業(高所への調査用機器が搬送可能な小型遠隔飛翔体制御技術の開発)」において、原子力発電所の調査用ドローンシステムの開発を行っていました。
ミッションは、福島の大震災後の原子力発電所での調査で、実際に現場に赴いて要求仕様を決定するための事前調査も行いました。

トヨタ自動車では国内外で駆動力制御、部品の設計、制駆動力制御など幅広く担当

− 社会人のキャリア教えてください。
2014年4月、トヨタ自動車に入社しました。
最初の3年は日本で車両運動制御のうち、乗心地向上のための駆動力制御、その後1年は、タイでIMV(新興国市場をターゲットにしたトヨタ自動車自動車の世界戦略車)のシャシー(足回りのフレーム)部品の設計者として、原価低減・現地調達化を担当しました。元々、制御工学が専門ですので、全く何もわからない状態からのスタートでした。
タイの工場では、日本人は100人程度、タイ人は5〜600人程度所属しており、主にタイ人と仕事をしていました。日本語・英語・タイ語ミックスでしたが、何とかなるものですね(笑)。

− 現地で苦労したことはありますか?
文化が違うので、やはりコミュニケーションの部分で苦労しました。教えてもらうにも言葉の壁があり100%の理解は難しい。
専門外の業務があるため、出発前にも勉強、現地でも勉強と、勉強の日々で、勉強も含めて朝から深夜まで会社にいたと思います。
タイから隣国への出張も多く、パキスタンの工場のトラブル対応や、サプライヤーの品質対応に行ったり、インド各地のサプライヤーの工程確認に行ったり。これまで海外旅行の経験も少なく、文化の違いや英語の発音が聞き取れないなど色々問題はあり、とにかくしんどかったですね。最終的にはコミュニケーション力から技術力から不測の事態への対応などかなり鍛えられたと、有意義な経験ができたと思います。

− タイから帰国した後のキャリアについて教えてください。
1年の任期を終え、2018年の1月に帰国。最後の1年は、自動運転の自動駐車の制駆動力制御を担当しました。新しいプロダクトを作るということで、いわゆる0→1の開発でした。

最終的には、夢を仕事にする覚悟を持ち、入社を決めた

− SkyDriveに入社をしたきっかけは何でしたか?
実は、2015年の5月からCARTIVATORに参画していたので、もちろんSkyDriveが設立することも知っていました。当時のCARTIVATORで作っていた空飛ぶクルマの初代試作機は、ドローンの延長線上くらいのものでしたので、自分の経験を活かせるし、ここから時代を変えるくらいのプロダクトにさせるということを夢見てやっていました。

ただ、あくまで仕事と夢は別と置いており、SkyDriveへの入社は悩み、別に転職活動もしていました。
一方で、SkyDriveの立ち上げの時からお誘いいただいていましたし、SkyDriveの仲間※とも気心が知れている、そして環境や開発現場も理解していましたので、0→1の開発に専念できることもわかっている。最終的には、夢を仕事にする覚悟を持ち、入社を決めました。
※当時のSkyDriveのエンジニアの多くは、有志団体CARTIVATORで活動していたエンジニアでした。

SkyDriveでは、様々なバッググラウンドの人たちと正しく議論できるところがいい

− SkyDriveにはどんな仲間がいますか?
全体的にユニークな人が多いですね。トヨタ自動車に在職し続けていたら会わないような人たちです(笑)。特に経歴では、ヘリコプターの整備士、自衛隊のパイロット、土建屋の社長と様々なバッググラウンドの人たちが多く、スゴい人たちが揃っています。

職場の雰囲気は、和気藹々としています。採用面接に来ていただいた人たちや、委託先の方々にも、楽しそうですね、だったり、みなさん笑顔でいいですねなどと言っていただけます。チームワークはとても良いです。
プライベートでもカーゴドローンのチームで3ヶ月に1回のペースでゴルフに行っていて、みんなでラウンドを回るのが楽しいです。

皆さん経歴によって様々な考え方があると思いますので、仕事の中では自分の考え方には合わない意見ももちろんありますが、皆さん経験値が高いので、議論ができるところがいいですね。もし、同じような業務しかやっていなかったら議論にならないじゃないですか。
正しく議論できるということは、健全ですし、とてもいいことだと思います。

これまでにないような、新しいドローンを作っていきたい

− SkyDriveで何を目指しますか?
ドローンは、自分が開発をはじめた9年前から、進化したかと言われればそんなに進化していないと思うんですね。見た目もそれほど進化していない。
自分は、これまでにないような、新しいドローンを作っていきたいと思っています。
安全性、利便性、性能の向上をし、一般の方々にも信頼いただけるプロダクトを目指します。

− 具体的にどんな改善が必要ですか?
まず、安全性を高めていくには、部品の品質向上が必要です。元々ドローンは、ホビー用のラジコンから始まっていて、これを産業用として普及させていくために、各部品に対して細かい設計や評価を行なっていかなければなりません。

利便性を上げるためには、最終的には一般の方が1人で複数の機体を運用できるようなシステムにしないといけないですね。
性能を上げるためには、 軽量化を進めることで積載量や飛行距離を伸ばしていく。そしてエネルギー効率をよくしていく。要は燃費ですね。
今お伝えしたのは一例で、これらを改善するのも簡単なことではありませんし、もっとやらなければならないこともあります。開発は尽きることはありません(笑)

候補者の方へ メッセージ

− SkyDriveに入社したい方へ心構えなどありますか?
開発現場は愛知の山奥にあります。周りに何もないため、開発と試験を同じ場所で実施することができます。山奥のこういった環境をボジティブに捉えてくださる方だといいですね。

− 必要な経験などはありますか?
ドローン経験者なら大歓迎ですが、そうそういないと思いますので「この技術は誰にも負けない」という自分の技術に自信を持っている方、ぜひ来ていただきたいと思います。

あとは、0→1の開発をやってみたい人、とことん自分の技術を磨きたい方には絶好の環境だと思います。

− 最後に一言
日本発の新しい産業を一緒に生み出しましょう!